ご近所さん的恋事情
渉の心は葛藤していた。このまま瑠璃子と朝まで過ごしたいが、明日は出張なのだ。しかも始発で出なければならない。

だけど、瑠璃子は絶対に勇気を出して言ってくれている。ここで断るのは…断りたくもない。

とりあえず、一旦家に帰ろう。それから、戻ってくればいい。


「瑠璃子さん、少し…そうだな、20分くらい待っていてくれる?超特急で家に帰って、明日の支度してくるから」


「あ、そうだったよね。出張だって言ってたものね。いい、いいよ、家でゆっくり休んで。今、言ったことは忘れて。全然気にしないで」


出張だからと1度断られたことをすっかり忘れていた。なんて身勝手な要求だったのだろう…自分の無神経な行動に瑠璃子は深く反省する。

自分のわがままに付き合わせてはいけない。理性をしっかり持たなくては。


「あはは!忘れないよ。それに、大丈夫。瑠璃子さんのところで寝かせてくれればいいから」


焦る瑠璃子をやっぱりかわいいと思う。
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