ご近所さん的恋事情
ピンポーン


「うわっ、来ちゃった。…はーい、今開けるね」


モニターで渉の姿を確認して、マンション玄関のオートロックを解錠する。数分後、部屋のインターホンが、渉の到着を知らせた。


「どうぞ」


「うん、おじゃまします」


渉は、差し出された濃いグリーンのスリッパを履いて、瑠璃子の部屋に足を踏み入れた。瑠璃子と同じほんのり甘い香りが漂っていた。

ベージュと淡いグリーンを基調とした爽やかで落ち着く部屋に瑠璃子の人柄を感じる。


「瑠璃子さんらしい部屋だね」


「え?そうかな?」


「うん。俺、こういう感じすごい好きだよ」


「あ、そうなんだ。ありがとう。ソファーにでも適当に座って」


笑顔で好きと言われ、瑠璃子の胸は高鳴る。好きと言われたのは部屋のことだけど、自分を受け入れてもらえたみたいで嬉しくなった。


「そういえば、渉くん、ご飯は食べたの?」
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