ご近所さん的恋事情
隣の部屋はベッドルームだった。セミダブルのベッドが壁際に置かれている。物入れの扉を開けて、奥から布団を出そうと手を伸ばす。


「ねえ、瑠璃子さん」


「え、わっ!びっくりした」


渉は、瑠璃子の後を追って、ベッドルームに入っていた。気付いていなかった瑠璃子はすぐ後ろに渉がいたことに驚く。


「あ、ベッドが良かったらベッドで寝てもいいよ。私は布団でも大丈夫だし」


「あはは。俺さ、別々に寝るつもりでここに来たんじゃないよ。そのベッド、二人で寝れるよね?一緒でいいとおもうんだけど」


渉が指差すベッドは瑠璃子が毎日使用しているものだ。マンション購入の時に買ったベッドだからまだ新しい。その時は誰かと一緒に寝ることを考えてはいなかったが、くっついて寝れば二人でも寝れる大きさだ。


「そうだね。ここで寝ようか。うん、寝よう!」


渉の提案に一瞬動揺したが、それを悟られないように明るい声を出す。

渉は背後から瑠璃子を抱き締めた。自分よりも小さい体はすっぽりと中に収まる。
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