もしも私がーcasket in cremtion。
――その頃三人は
「何か、珍しいね。幟呉風邪?」
「んな訳ねぇだろ!なぁ?幟呉ちゃん!惚れたんだよなぁ?」
と、永璃はニヤニヤ笑いながら聞く。
「ええ!?ウソ!?マジで?」
鳩が豆鉄砲くらったような顔で驚いた靭を横目に、幟呉はコーヒーを一口飲むと
「バカか?そんなわけないだろうが。」
と、無愛想に言った。
「んじゃ、何で?」
そう靭が聞くと幟呉はため息をついて
「永璃、お前分かっているだろう?」
今度は幟呉が永璃に聞いた。
「ああ、もちろん。危険だからな。」と答えた。
するとまた幟呉はため息をついて
「だったら、さっきみたいなこと言うな。」
無愛想に、そしてどこか怒っているように言うと
「あはは、良いじゃねぇの、お前からかうと結構楽しいんだよ。」
永璃は声高に笑った。
「あ~!そっか、そうだよね。危険だ!」
手をパン! と合わせながら思いついたかのように言った靭を、幟呉呆れながら見て
「気づくのが遅い。この場所がバレたってことは、立花圭子の所在もバレている。道中襲われる危険があるということだ。」
「でもさ幟呉、だったら行きも送って行った方が良いんじゃないの?」
「いや、奴らが先に襲うとしたら裏切り者の俺達だろう。その前に荷物をまとめて、バイトが終わるまで身を潜め、迎えに行けば良い。」
「そっか。圭子ちゃんの荷物は昨日自分でまとめてたし、俺達の荷物少ないから楽だね。で、幟呉が迎えに行ってる間、僕らはそこで待機してれば良いんだよね?」
「何を言っている?誰が俺一人で行くと言った?」
「え?」
この発言に靭だけでなく、永璃までもが面食らった表情をして幟呉を見た。
「三人で迎えに行って、そのまま消える。トンズラするということだな。」
「ああ、まぁ、その方が効率的だな。」
永璃は残念そうに納得した。
(嬢ちゃんと幟呉のツーショット見たかったんだがなぁ。その後で存分に幟呉をからかおうと思ってたのに。)