もしも私がーcasket in cremtion。
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(このままじゃ、ラチがあかないな……。次はどんな武器が出てくるか分からないし、早めに終わらせなくちゃな。)
機械の後ろに隠れながら、靭は策略を練っていた。
(あれやるか。)
何やら決心がつくと、靭の目つきが変わった。
弾丸を詰め直すと、機械から飛び出して機械の陰に隠れていた菊之目掛けて銃口を向けた。
ドンドン!
という低音が響くと、銃口から赤い弾が飛び出した。
弾は菊之が隠れているすぐ横の地面に撃ち込まれると、一瞬にして赤い煙へと変わった。その煙はモクモクと広がって靭をも呑み込んだ。
(煙幕!?どないするつもりや!?こないな煙、何も見えへんやんか!靭くんにとっても不利やで!何考えとんのや?)
菊之は辺りをキョロキョロと見渡すと、手に持っていたリボルバーを置き、ポシェットを顔の近くに持って来た。
中を覗いてナイフ、小刀、ハンドガンを見比べ、小刀を取り出し、構えた。すると突然、頭に冷たい鉄が突きつけられた。
重いプレッシャーが圧し掛かる……殺気だ!
「チェックメートだね?」
冷たい声が、菊之を支配する。
そっと後ろを振り返ると、そこに立っていたのは、まぎれもなく、靭だった。
(これが、本当にあの靭くんなん!?)
冷たい殺気に身を震わせながら、唾を飲み込むと、
「靭くん、どないして、この場所が分かったん?あたし弾打ち込まれた後、移動したんやで?」
質問すると靭はにこやかに
「僕はさ、耳が異常に良いんだ。猫並みにね。で、どうする?降参する?」
弾むように言ったあと、少しトーンを落とし
「それとも」とつけたす。
一区切りし、間をあけて
「――死ぬ?」
その囁いた声も、その眼も、冷酷そのものだった。
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