コトノハの園で
「…………、そうですね。言われてみれば、思い当たる節も。っ、ああでもっ、女嫌いなどではっ、決して。対峙するとどうしていいか分からなくなるくらいで恐怖では……ないのですよ」
垂れ下がったままだった首をもたげ、森野さんは空を仰いだ。
私も、同じように見上げる。
イブの空は、雪が降り出しそうなままのどんよりとした表情で……きっと、森野さんの心は、この空よりも吹き荒んでいるんだろうと想像する。
原因の私が、なんて言い草だろう。
「それよりも……」
恐る恐る問われる。
「……深町さんは何故……みそぎとか、のようなもの? なのでしょうか」
な……んだろう。
私は誤魔化されてるんだろうか。
それとも本気?
罪を犯して、それへのみそぎ?
……でも、確かに罪かもしれない。
秘めたことを、こんなカタチで暴露して困らせてる。
勝負だと、勝手に覚悟した。
欲を出した。
「っ、森野さん。私、そこまで聖人じゃない……」
立ち上がる。
「……そうですね。私にも、理由があります」
今だけ、この瞬間だけは私をちゃんと見て――願いながら、森野さんがこちらを向いてくれるまで待った。