コトノハの園で


涙が溢れそうだから、もう退散してしまおう。


なんて勝手だろう。いつもができてたなんて言わないけど、今日は本当に最低だ。


でも、本当の私はこんなものだ。こんな私を見て、判断してほしかったのも事実。


「勝手に、今まで森野さんにしてしまったこと、謝ります。ごめんなさい。――けど、いつかは言うつもりでした。秘密裏に事を進めるのも可能だったけど、森野さんは、自覚ありきで平気になっていかないとダメだと思うの」


変わりたいって思えたのなら、その道のりは、ちゃんと記憶してなければいけないと思うの。そうしないと、自信に繋がらない。


「森野さんは、自分をどうにかしたいんでしょう? だったら、もし、真実、私で少しでも改善できる何かがあるなら、この誘いに乗ってみませんか? 利用って言葉にしてしまうと森野さんは罪悪感を抱えてしまうから、決してそうは思わないで。私の欲も、満たされるんです。幸せなんです」


「……」


「――以上をふまえて、それでも、私が気持ち悪かったり、信用できなかったり、いけないことだと思ったり、そして、そもそも役になんて微塵も立ってないんだよオマエはっ……とかだったら……年が明けた開館日初日、森野さんは、ここに来ないでください」


「……あっ……」


「立場をわきまえていない、身勝手で支離滅裂で馬鹿なことばっかでごめんなさい。私は、こんななの。とてもコドモで、好きな人に、こんなに一喜一憂したり、他にも面倒なことばっかり。……それもふまえると、きっと減点対象ですね……」


< 59 / 155 >

この作品をシェア

pagetop