コトノハの園で
そうだ。この紅茶は僕の好きなメーカーのものだ。
残念なことに、館内では販売しておらず、図書館から少し離れた自動販売機でしか売っていない。
そこでだけ。
その一機だけ。
そして、その自動販売機には、当たり機能なんてないことを、僕は知っていた。
――当たりが出たんです――
深町さんから貰った紅茶は充分に温かくて、遠くから運んだものではないはずだ。きっと。
ならば、購入したのはあの場所。
……何故、当たりなんて嘘を?
イブのあの時、そう思った。
そして、今思うのは――
多分、そうなんだろう。
いや。きっと、そうなんだろう。
そんなことを思いつかせるほど、僕は駄目だと思われているのだろうか。そうではないと、きっと力の限りで言われるのだろうけれど。
負担を与えまいと、してくれていたんだろう。