ショータロー☆コンプレックス
「まぁ、そこら辺については、俺もあまり偉そうな事は言えないんだけどな。この年までフリーターだったんだから」


「う…。オレも言えないです」


「まぁそれはさておき、父親が汗水垂らしてせっせと稼いで来た金を、平然と食い潰していた訳だ」


「あ、父親が他界してるってのも嘘だったんですね」


「当然。母親もピンピンしてるよ。サラリーマンの父親とパートで働く母親のいる、ごくごく普通の家庭で育ったんだ」


「それが何で詐欺師になんかなっちゃったんでしょうね……」


「それは本人じゃなくちゃ分からないけど、まぁ、勝手に推測するならば、家を追ん出されたってのが転落人生の大きなきっかけだろうな」


「やっぱ追い出されたんですか」


実家にいながら結婚詐欺を働くってのはちょっとおかしいなと思っていたのだ。


しかも静岡なんて。


一体何時間かけて騙しに来てんだよって話だよな。


「ああ。親は、いつまで経ってもぐうたらな生活を改めない息子に心底愛想を尽かしたんだろうな。ほとんど勘当同然で家から叩き出したらしい」


何だか、耳が痛い話だ……。


オレも「俳優になる!」っつって地元の専門学校を卒業後家を飛び出してしまい、親には愛想尽かされまくりで、何年も里帰りなんかしてないし、連絡もほとんど取り合ってない。
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