今宵、月が愛でる物語
橘が戻ると確信して待つこと30分。やっとエレベーターが上がってきた。
「おっ、やっと来たか。」
ガラにもなく心臓ははやる。
開いた扉の先には…橘がいた。
予想どうり俺の存在に驚いた様子の彼女に対し、いつもの如くからかうように、定期を頭上でヒラヒラさせると橘は『あっ』という顔で俺に寄ってきた。
「返してください!」
その身長差では届かないとわかっていながらも手を伸ばしてくる彼女。
からかう俺に必死に応じる彼女が可愛くてついやりすぎてしまうのは俺の悪いクセだ。
三沢さんにも言われたことがある。
でも………あれ?
今日はなんか…雰囲気が……違う。
いつもはもっと元気にチョコチョコ動くのに…何というか、何か変なオーラを纏ってる気がする。
「おっ、やっと来たか。」
ガラにもなく心臓ははやる。
開いた扉の先には…橘がいた。
予想どうり俺の存在に驚いた様子の彼女に対し、いつもの如くからかうように、定期を頭上でヒラヒラさせると橘は『あっ』という顔で俺に寄ってきた。
「返してください!」
その身長差では届かないとわかっていながらも手を伸ばしてくる彼女。
からかう俺に必死に応じる彼女が可愛くてついやりすぎてしまうのは俺の悪いクセだ。
三沢さんにも言われたことがある。
でも………あれ?
今日はなんか…雰囲気が……違う。
いつもはもっと元気にチョコチョコ動くのに…何というか、何か変なオーラを纏ってる気がする。