この恋を叶えてはいけない
ここからなら大丈夫……。
自分もすでに海の中。
遠く力の限り投げ捨てれば、さすがに探そうとは思えないから……。
大きく深呼吸をして、空を見上げた。
周りに何もない海の上の空は、
悲しいくらい星空が綺麗で、
自分とは不釣り合いのその空に唇を噛みしめた。
大丈夫。
べつに悲しくなんかない。
あたしの中にあるのは怒りだけ。
そう言い聞かせて、再び海の向こうを見た。
こんな指輪、
捨ててやる。
手を振り上げた瞬間だった。
「おいっ……!!!」
「!!!」
背後から
見知らぬ声が呼び止めた。