この恋を叶えてはいけない
「ほんま久しぶりぃ!」
「ん、んんっ!」
「あ……」
人事ははっきり言ってお堅い人。
再会を喜びだそうとする戸村さんに、あからさまな咳払いをして止めていた。
戸村さんは、気まずそうな顔をし、あたしも苦笑い。
結局、この日は、
お互いに思いがけない再会をした、ということだけが分かって
それ以上話をすることは出来なかった。
「知香ちゃん、お昼行ける?」
「あ、ごめんー!
今日、お昼外で取れそうにないかもっ……。
なんか急ぎの書類確認頼まれちゃって……」
「そっか」
それから1週間ほどが経った頃、
いつものように知香ちゃんを誘ってお昼に行こうとした。
だけど、知香ちゃんは見て分かるくらい今日は忙しそうで……。
どうしよっかなー。
と、お財布を手に取りながら悩んでいた。