この恋を叶えてはいけない
この扉を開けちゃいけなかったのかもしれない。
「大丈夫」と言い張ればよかったのかもしれない。
だけど……
「……」
「……ひでぇ顔だな…」
カチャリと鍵を開けて、その扉も開けてしまった。
そこには、闇夜に紛れた、駿の苦笑した姿があって……。
「怖いんだろ」
「…っ」
その顔を見た瞬間、
安心感からなのか、涙が零れ落ちた。
「……ったく…
ほんと小さい時から、雷がダメだよな……」
「だ…って……怖い、じゃんっ……」
雷は苦手。
だけど今あふれ出てくる涙は
それ以上の安心感と罪悪感。
「……俺の部屋に来るか?」
行ってはいけない。
手をとってはいけない。
だけど……
「………うん…」
あたしはもう一度、
その手を取ってしまった。