この恋を叶えてはいけない
 
何度も座ったソファー。

いつも隣には駿が座ってた。
あたしとの距離は0だったこのソファーに……


「……」


駿は一人分の間を開けて座った。



「寒くない?」
「……ちょっとだけ……」
「これ使っていいから」
「ありがと」


渡されたパーカー。

それは駿が部屋着として使っている物で、あたしが羽織ってもぶかぶか。
羽織ったパーカーからは、やっぱり駿の匂いがして、まるで抱きしめられいる気分になった。


「明日帰ってくんの?戸村くんは」
「あ、うん……。
 多分、午前中に帰ってくると思う」
「そっか」


陵のことだから、朝一に帰ってくるかもしれない。
この大雨だから、電車や新幹線が動いているか分からないけど。
 
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