この恋を叶えてはいけない
「唯香ちゃーん!飲んでる?」
「え…あ、はい……」
合コンが開始して、30分。
席がだんだんとシャッフルしていく。
あたしの隣には、さっき間髪入れずに突っ込んできた三沢さんが座った。
「全然飲んでないじゃん!
遠慮しないでグイグイいこうよ!」
「三沢さんは……飛ばしてますね」
「俺の体の3分の2は酒でできてっから」
こんな明るいのは、多分お酒のせいだけじゃないと思う。
きっともとから、明るい人なんだろうな。
「でもさ、マジで唯香ちゃん、俺のタイプなんだよね。
本当に彼氏いないの?」
「ありがとうございます……。
いませんよ。いたらこの場所にいないですから」
「そっかー!じゃあ、本気で狙っちゃおうっかなー」
本人にここまで言ってくるってなると、どこまで本気なのか分からない。
ちょっとこんなノリ、苦手だなぁ……
と、引き気味に感じているときだった。
「お、来た来た!」
斜め前に座っていた菅野さんが、向こうの席に向かって手招きをした。