俺様副社長に捕まりました。
「うん・・・それがね『家政婦を頼みたいんだけど・・・前にここで働いてた小野寺君って
家政婦をやってるって聞いたんだけど・・・彼女と連絡とれないかな』っていったんだよね。
でも桃が家政婦やってることって
私ぐらいしか知らないんじゃないかと思ってさ・・・・」
未来の顔色が急に不適なものへと変化した。
「み・・みき?」
「ま~~それは置いといて、副社長に頼まれたから一応聞くだけ聞いてみようと思って」
桃にメール送ったんだけど・・・読んでないよね~~」
「え?」
「・・・・やっぱりね~返信ないから多分読んでないとおもったの。それで
妊婦検診の帰りに桃の家に寄ったら・・・・引越した後だもん」
未来はまるで私の反応を探っている様だった。
まさか・・・・
「それでね、副社長に桃とは連絡がつかなかったこと。引越しして新しい住所がわからないって
返事をしたらさ~・・・・うなだれっちゃって・・・・」
水沢さん・・・・
胸の奥が痛かった。・・・ていうか・・・新しい家政婦さんがいるんじゃ・・・
「ねえ・・・・もしかして桃の好きなセレブって・・・・水沢副社長でしょ?」
未来の確信めいた顔に私は持っていたコップを落としそうになった。

「な・・何言ってるの?そんなことー」
「もう~楽になっちゃいなさいよ・・・・もし知ったとしても私はいつだって桃の味方なんだから・・・」
その言葉を聞いた途端今までの思いが溢れてきた。
辛くて誰にも相談できなかったこと
自分をリセットしようと頑張ってるけど
ふとなんかした拍子に彼との事を思い出して・・・自分の選択は間違ってなかったのだろうか

未来が私の隣に座ると私は未来の前で泣いた。
未来はまるで小さな子供を慰めるようにゆっくりを背中を撫でてくれた。
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