最後の恋にしたいから
課長から、電話がかかってくる……らしい。

そう思うと気が急いてしまい、いつもよりずっと速く、夕飯もお風呂も終えていた。

「私、何スタンバイしてるんだろ……」

スマホを握りしめ、ベッドへ仰向けに寝転がる。

もしかしたら、かかってこないかもしれないのに。

それに、仮にかかってきたとしても、すぐに会話は終わるかもしれないのに……。

こんなに緊張して待つなんて、私もどうかしてる。

「ダメ、ダメ! これじゃあ、まるで電話を待ってるみたい。そんなのおかしい!」

スマホをベッドに放り投げ、背中を向け用ようとした瞬間、着信音が鳴り、鼓動が一気に速くなる。

「か、かかってきた⁉︎」

手を伸ばし、恐る恐る取ると、確かに課長からの電話だ。

「もしもし。まだ起きてた?」

電話に出た瞬間、聞こえてきたのは彼の優しい声だった。
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