叶う。 Chapter1
教室に入ると、いつもの様に真っ直ぐ自分の席に向かう。
窓側の一番後ろに位置する私の席は、とても日当たりが良くて心地いい。
クラスメイト達が各々朝の挨拶や、雑談を繰り広げているけれど、私の席はいつでも静か。
見た目もそうだし、やっぱり変わり者の私にはクラスメイトも距離を置く。
かといって自分から話し掛ける勇気もなければ、その中に加わりたいと思ったことすらないのだけれど。
だけれど、この学校にやってきてから以前のように虐められたりすることはなかった。
良くも悪くも、高いお金を払って競い合って受験してまで、校則の厳しい私立に入学する子達は、きっと周りの大人達に過度な期待をされている子が多い気がする。
だから、きっとストレスも溜まるし、学校という小さな子供だけの空間に息が詰まるのも無理はない。
全部の学校がそうだとは言えないけれど、少なくとも私が前に居た学校ではそうだった。
そして人間のストレスには必ず捌け口が必要で、それが偶々私という人間を虐める事で発散していたんじゃないかと今となってはそう思う。