初恋の君は俺を忘れてしまいました。
それから、朝のSHR,授業、お昼休み、午後の授業、帰りのSHRと終わって約束の放課後になった。


水樹も私と同じで歩きだから、二人で学校の最寄りの駅へ向かって歩いてる。


「ねえ、どこ行くの?」


「ないしょ」


さっきから、行き先をなかなか教えてくれない。


それから、切符も水樹が二人分払ってくれて、申し訳ないと言っても、水樹は私からお金を受け取らなかった。


「俺が頼んできてもらってるんだから、このくらいはね」


そう言って、駅に着くとジュースまで買ってくれた。


二人で話しながら少し歩くと、目の前にはとってもきれいな海が広がっていた。


この町の海はとてもきれいで有名だ。


海は空の青が海面に写っているって聞いたことがある。


その言葉を信じさせるくらい、今日の快晴な青空と同じくらいきれいな色だった。


私たちは海岸の階段へ二人で腰掛ける。


海を眺めながら、水樹は私に改めて聞いた。

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