ひまつぶしの恋、ろくでなしの愛
私はにっこりと微笑み、




「あら、ごきげんよう。

ずいぶん暇そうねぇ。

今は休憩時間じゃないはずだけど?


雑誌なんて読んでる時間があったら、漢字の勉強でもしたら? 吉岡さん」




と毒を吐いた。



女子大生気分の抜けきらない、浮ついた馬鹿女たち。


前々から気に食わなかった。


仕事をしに来ているんだか、お喋りと男漁りをしに来ているんだか、分かったもんじゃない。




仕事ではミスを連発しているし、社会人としてのマナーも常識もない。



吉岡という新人は漢字の変換ミスが多くて、この前もきつく注意したばかりだった。


それに対する嫌味も込めて、そう言ったわけだ。



吉岡は気まずそうに私から目を逸らし、「すみませぇん」と甘えたような声で謝ってきた。


他の女たちもさっと顔を背けて、テーブルの上に広げていた雑誌をぱたりと閉じる。



私はわざと聞こえるように溜め息を洩らして、すたすたとコーヒーメーカーのもとへ向かった。



紙コップをセットし、ホットのブラックコーヒーのボタンを押す。




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