ひまつぶしの恋、ろくでなしの愛
後ろでこそこそと私の様子を窺っている気配があった。



きっと、互いに目配せでもして、『イヤなやつに見つかっちゃったね』なんて言っているんだろう。



私は胸のうちで、ふん、と鼻で笑う。



私の一番嫌いなタイプの女だ。


こんな女を採用するなんて、人事部の見る目のなさには辟易する。



確かに顔はなかなか整っていて、オヤジ受けしそうだし、

有名私大を出ているらしいから、そのへんに騙されて採用したんだろうけど。



私に比べたら平凡な容姿だし、

あんな大学、幼稚部からのエスカレーター式で、金さえあれば、そしてとんでもない低学力でさえなければ、誰だって入れる。



死に物狂いで勉強して国立大学に入った私とは、格が違うのだ。



だから、私が色ボケ爺いの気色悪いスキンシップに耐えていた間に、こいつらはお菓子を食べながら無意義なおしゃべりに時間を使っていたのだ。



ふん、冗談じゃないわよ。




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