叶う。 Chapter2
ゆっくりと目を開けた私の視界には、見慣れた天井が映っていた。
なぜ自分が自分の部屋で目が覚めたのか分からなくて、一瞬今日の出来事が全て夢だったんじゃないかと不安になったけれど、ゆっくり起き上がるとまだ衣装を着ていたままだったので、私は帰りに眠ってしまった事を思い出した。
多分、シオンかレオンが私を部屋まで運んでくれたんだろう。
しかし、相当疲れていたみたいだ。
悪夢を見る事もなく、一回も目を覚ます事もなく熟睡していたのだから。
何だか酷く身体が怠かったけれど、私は部屋からリビングに向かった。
リビングの扉をゆっくりと開けると、ママとレオンが何やらダイニングテーブルで楽しそうに話をしていた。
「あら、やっと起きたの?」
私の姿に気付いたママがそう言って、私に向かって歩いてきた。
「あーちゃん、気失ったみたいに爆睡してたよ。」
レオンはそう言って、にっこりと笑った。
「体調は大丈夫なの?」
ママはそう言って、私の隣に立つと髪を優しく撫でてくれた。
「うん、大丈夫。多分緊張し過ぎて疲れちゃっただけみたい。」
私はそう言って、周りを見渡してみたけれど、そこにシオンは居なかった。
だけれどリビングにある大きなテレビの横には、ピカピカに輝いた優勝トロフィーが飾ってあった。
私はそれを視界に捉えると、思わずにっこりと微笑んだ。
夢じゃなかった。