叶う。 Chapter2
「さてと、夕飯どうする?何か食べに行きましょうか?」
ママは今日は1日お休みみたいだ。
多分疲れているから、ご飯を作る元気すら無いんだろう。
それは私も同じで、出来る事ならこのままお風呂に入って寝てしまいたい。
「あれ、食べに行かない?」
レオンがそう言って近所にある高級フレンチのお店の話を始めた。
たまに家族で行くそのお店は、完全個室制で料理もとても美味しいとあの子が嬉しそうに食事をしていた事を思い出した。
「行きたい‼」
私はすぐさまそう言った。
正直、あの子が何かを食べても私にはその味までは分からなかった。
だから自分で食べてみたいと思ったし、その彩りを見てみたいと思った。
「じゃあ、そうしましょうか。」
ママは優しく笑ってそう言って、予約をとるのか電話をかけ始めた。
私はリビングの時計に視線を向けた。
時刻は6時半を少し過ぎたくらいだった。
会場を出たのが3時過ぎだったので、多分私は2時間くらい眠っていたのだろう。
「ちょっと着替えしてくるね。」
私はレオンにそう言って、リビングを出て部屋に向かった。
色々あって、和也に連絡するのをすっかり忘れていた。
着替えるついでに電話をしよう。
何だか和也の声を聞けるのは、とても嬉しい気分だった。