叶う。 Chapter2
だけれどママの過去なんて、とてもじゃないけど恐れ多くて聞いたりなんか出来ない。
それでも、もしママの過去を知ることが出来たなら、多分双子についても色々と知る事が出来るような気がする。
私はそんな事を考えながら、お出掛けようのバッグにハンカチと携帯と化粧ポーチだけを入れて、部屋を出てリビングに向かった。
リビングにはもう準備を終えた双子とママがテーブルに座って私を待っていた。
「お待たせ。」
私がそう言うと、ママは手にしていたタバコの火を消して立ち上がった。
「じゃあ、行きましょうか。」
ママがそう言ったので、双子も立ち上がる。
シオンは相変わらず眠そうな雰囲気だったけれど、会場で最後に見た時ほど、機嫌は悪くなさそうだった。
私はママの腕に手を添えて、ぴったりとくっついて家を出た。
双子に構われたくなかったし、疲れているママが少しでも癒されたら良いと純粋にそう思ったからだ。
ママは私が甘えるとすごく嬉しそうに私を優しい眼差しで見つめてくれる。
私にはその感覚は分からないけれど、子供に甘えられるのは親からしてみたら嬉しい事なのかもしれないと、ママの日々の態度でそう感じていた。
こんな私でもママにはとても感謝しているし、あの子じゃないけど、私もこのママが大好きだと思う。