叶う。 Chapter3
「そういえば・・・君は、省吾君の所で随分とぬくぬくと生活していたようだが、家族に会いに来ると言っていたことを忘れていたのかな?」
皆が黙々と食事をする中、双子の父親は楽しそうな声音で突然そんな事を言った。
私はその言葉に顔を上げると、食事をする手を止めて双子の父親に視線を向けた。
「・・・・いいえ。ですが私の年齢ではその術がありませんでした。」
私は表情を変えずに、シオンのように抑揚のない声でそう言った。
じっと私を見つめる鋭い視線は、全てを見透かしているだろうから余計なことを言わないようにしなければ。
「そんなこと、今更気がついたのかね?」
「・・・・・。」
「まぁ、良いだろう。別に責めている訳じゃない。私はむしろ君に感謝しているんだよ。だからこうしてこの場所に君を招待させて頂いたんだから。」
双子の父親はそう言って不敵に笑った。
私はその意味が全く分からなかった。
だけれど質問はしてはいけないので、お父さんに言われた通り黙ったままその冷たい蒼い瞳を見つめた。
「君が居てくれたおかげで、ジャスティンはとても優秀に育ってくれたのだからね。跡取りとして、この家に相応しく。」
双子の父親はそう言うと、視線をシオンに向けた。
シオンはそんな父親の視線すら気にもしていない様子で、ただ優雅に食事をしている。