【完】狂犬チワワ的彼氏
そう言って、ぎこちないなっていつもと同じように笑う。
「!」
…あれ…?
そんな直樹の声を聞くと、あたしは少し拍子抜けして…。
……いつもと、同じだ。直樹の様子が。
今日の告白の時は、少し、いつもと違って見えたのに。
そう思いつつ、あたしは「うるさいな」って言うけど…今日の告白の事が、どうしても頭の中にちらつく。
そして、
「な、何の用?」
そんなのはわかりきっていることなのに、緊張からかそう聞けば、直樹がさっきより少し沈んだような声で言った。
『あぁ……ごめんな、今日。それを謝りたくて』
「!!」
『妃由のことを好きなのは本当だけど、告白は遠いものだと思ってたし、言うつもりはなかったんだ。でも、
…何か、限界で。いろいろ。気が付けば、お前に全部言ってた』
なんか、迷惑かけたな。ごめん。
直樹は電話越しにそう言うと、今度はいつもと違った様子でそう謝る。
…なんで、そんないっぱい謝るの。
まぁ、直樹の告白に戸惑ったのは本当だけど、別に直樹は謝るようなことはしてないのに。
あたしがそう思って黙って話を聞いていたら、直樹が言葉を続けて言った。
『でも、俺の告白は、全部忘れてくれていいから』
「!…え、」