【完】狂犬チワワ的彼氏
鏡越しではあるけれど、こうやって木塚くんの笑顔をちゃんと間近で見たのは初めてだ。
あたしがそんな木塚くんの笑顔に見とれていると、それに気がついた木塚くんが「…何だよ」って不機嫌そうに目を細めた。
「えっ、あ…別に」
「…」
そしてあたしがそう言って木塚くんから目を逸らすと、
木塚くんは手に持っていたコームを元にあった場所に戻して、今度は何やら少し大きめのコスメボックスを取り出す。
…?次は何をされるんだろう。
そう思っていたら、木塚くんがふいに何故かあたしの目の前に回り込んできた。
「!」
??…なに?
そんな木塚くんにあたしが?だらけでいると、木塚くんは黙ってあたしと目線を合わせるように中腰になる。
そして、何故か至近距離でまじまじとあたしを見つめてきて…
「え、えっと…木塚くん…?」
「…」
その行動にあたしが独りで照れて目を逸らすと、その瞬間木塚くんが呟くように言った。
「…やっぱ変だな」
「!」
「お前のメイク」