満たされない心〜貴方が満たしてくれた〜
夢を見たんだ……
「すまんね……連絡してしまって」
狩野さんの声……?
「いえ……ご迷惑かけて、すみません」
この声……
私はその人に抱き上げられた
この匂い……
懐かしい……
「……ったく……」
眠たくて、
目を開けたいけど、
目を開けたら夢が覚めちゃいそうで…
『……こう…た』
「待ってる俺の身になれ…」
夢でも会えたなら
まだ、もう少し頑張れる気がした
私は久しぶりにゆっくり眠れた。
朝、目が覚めると
私は自分のアパートにいた。
あれは夢?まさか……
私はテーブルにあったメモを取る
『やっぱり夢か……』
メモには狩野さんの名前が書かれていた
狩野さんが送り届けてくれたのだと納得できた。
大学の時から住んでいるアパートだったから、狩野さんなら知っている。
私が寝込んだ時に、お見舞いがてらご飯を作ってくれたことがあったから……
『ん〜……いい夢だったな…』
私は久々の休みだったので、部屋の掃除に洗濯を終わらせ、買い物に出かけることにした。