満たされない心〜貴方が満たしてくれた〜


私は女子力を上げるショッピングに出掛けた。

女子力か……
んー……洋服?化粧?


んー……
小百合さんだろう贈り物は
一度も使ったことなかった。

使える大人になりたいな……

私はコスメコーナーにいた
……どうやって使うの…これ

やばい……無知すぎる
帰ろうかな。


「前島先生?」

その声に振り向くと
コスメコーナーによくいるお姉さん

ん?患者さんがだったかな?
けど、こんなキレイな人…いたかな?


『あ、ごめんなさい。どなただったかしら……』


「覚えてないですか?私、冴島紗江です」

冴島紗江……
冴島……

『……え、もしかして…あの火傷の?』

「そうです!その節はお世話になりました」

前に救急に火傷をして運ばれてきた患者さんだった。
火傷は軽度だったが、場所が場所で皮膚移植をして、良くなったが……やはり痕は残る

『火傷の痕……わからないわね』


「そうなんです、化粧で隠せますから」

彼女の左頬には火傷の痕が全く気にならなかった……化粧って凄いんだ。


「先生、今日は何をお探しですか?ご相談にのりますし、良かったら私に化粧させていただけませんか?」


『あ……ほら、私って化粧ってしないから……なにがなんだか…あははは』


「うふふ、私に任せてください」

そう言ってされるがまま、彼女は私に化粧を始めた。
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