満たされない心〜貴方が満たしてくれた〜


康太がベッドに入ってきて
私を抱きしめる


「……おかえり」


『ん?今更?なにそれ』

よくわからない康太の言葉に私は笑ってしまった。


「置き手紙にさ、出掛けてくるって書いてた……だから、おかえりだろ?」


『あ…………けど9年は長過ぎたね』

「あぁ……結衣が戻らなかったらって考えたこともある」

そう言って康太の腕に力がある入る


『それは、私も……』


私は康太の目を見て

『遅くなってごめん…ただいま』


そう言って康太にキスをした。


「結衣……愛してる」


濃厚なキス……
それだけで、くらくらしちゃいそうで
引き締まった身体を見るのも恥ずかしくて
大好きな瞳に飲み込まれそうで……

それで、いいのかもしれない……



私の唇から離れた康太の唇は
私の身体の至る所にキスを落とす

『……っ、あっ……いゃ……んっ』

くすぐったい……


「……可愛い」

康太の言葉に恥ずかしくなる


『……恥ずかし……んっ……あっ。』


康太の唇と指先が
私の身体を火照らせる


私が逃げようと身体をくねくねさせても
逃してはくれない


『私を苛めて楽しいの?』


「ん?いじめてない、堪能してるだけ」


康太の目はキラキラしている


康太が嬉しい時の目…
この目に何度やられたことか……


どのくらい経ったのかなんてわからない
私の頭は真っ白だ
乱れた呼吸に変な汗……

「結衣、大丈夫か?」


「……うん……」


康太は私の中に少しずつ入ってくる


その瞬間
【結衣ちゃんっ……結衣……】

あの男の声が頭をよぎった


フラッシュバック……


あ…やばい……だめ……
私は震えるのを抑えたくて
康太の腕を掴んでいた


「結衣、結衣っ、俺を見ろ」


康太の声……
康太の顔を見ると
少しずつ震えが止まっていく


「大丈夫だ」


そう言って抱きしめてくれる
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