満たされない心〜貴方が満たしてくれた〜
ドン…
部屋のドアの方から音がした
男は気がついてない
誰がいる
そう思い
叫んだ
『た、たすけて!』
『助けて。康太!』
私の叫び声に、ようやく男は動きをやめる
「俺と愛し合ってるのに、他の男の名前…呼ぶんじゃねーよ!」
そう言って私に平手打ちをした
頬が痛い……けど…
私は男を睨みつけた
男は
身動きが取れないでいた……
『こう…た』
男のこめかみに
拳銃が当てられている
「言いましたよね…結衣に近づくなと…」
「まず、その汚ねぇモノ抜けよ」
男は青ざめながら
私から抜いて離れていく
康太は私にシーツを被せ
「桜田」
その言葉に桜田さんが部屋に入ってきて
男を縛り上げた
康太は拳銃をしまい
私を抱きしめた