別に好きになってねぇから。

「おい。弁当」


そして綾崎くんにお弁当を渡す。



綾崎くん喜んでくれるかな!?


作るのに長時間かかったんだよね。



「お、カレーじゃん」


そうそう。


カレーとか特に時間がかかったよ。



弁当にカレーって不似合いかもしれないけどお弁当作ろう!って思った時、偶然TVでクッキング番組が放送されててカレーではないけど


完全に女子がその味覚に惚れそのままハートを打ち抜かれる!胃袋ゲットし女までもゲットだぜ!的なタイトルのビーフシチューをイケメンのお兄さんが作っててお!これだ!と思い私は冷蔵庫を漁ったんだ。



そしたら冷蔵庫にはカレー粉があってビーフシチューは作れないけどカレーならいけると思い料理の『り』の字も料理ができない私は必至にカレーを作ったんだ。


クッキング番組で聞いたレシピ通りに。


ビーフシチューの元はカレー粉に置き換えて。



「……ご飯は?」



私がカレーを作るまでのプロミス?あ、違う。



プロセスを心の中で語っていたら綾崎くんは怪訝な顔で私の顔をのぞいた。



なんてイケメンなんだろう…。




って違う!イケメン過ぎだけど今は違う。



「ルーだけだよ?可笑しい?」



なんせイケメン界のハイレベルな綾崎くん並みにイケメンなお兄さんが作っていたビーフシチューをカレーに置き換えて作ったんだもん。




「いや別になんでもないよ」




そうは言いながら綾崎くんはカレーを見つめ呆れ顔。



きっと私をバカなんじゃないの?とでも思ってるんだろう。



「つーか普通に考えてカレーのルーだけの弁当って時点で異常なのに。スプーンじゃなくて箸なの?お前は俺をいじめたいわけ?箸で食えると思う?」



……やっぱり可笑しいんじゃん!


箸でカレーのルーを食べることは可能ですか?って言われたら可能だと思う。



頑張ればいける。



ましてや外国人なんて、手で掬って食べてるんだもん。



外国人にできて日本人の綾崎くんにできないことなんて天地が逆さになってもきっと無い。


< 31 / 43 >

この作品をシェア

pagetop