Love nest~盲愛~
「このスマホ、盗聴されてるようだ」
「ッ?!でも、これ、哲平さんが買ってくれた物ですよね?」
「ん」
哲平さんはスマホを立ち上げ、何やら操作を始めた。
そして、操作する手が止まり、大きな溜息を吐いた。
「このアプリだな」
「アプリ?でも、私パスワードも知らないからアプリなんて入れてないですよ?」
「それは分かってる」
「では、何で?」
「えなに内緒で入れた奴がいるんだよ」
「………怖い」
「怖い思いさせてすまない」
哲平さんはその盗聴アプリをその場で削除した。
そして、他にもおかしな所がないか調べ始めた。
「とりあえず、スマホはもう大丈夫そうだ」
「……ありがとうございます」
「それから、スマホ以外でも俺らの会話や動向が西賀の人間に筒抜けになってて」
「えっ、でも……、屋敷の人も会社の人も信用出来る人達ですよね?どこで……?」
「表向きは信頼されるように振る舞っているが、腹の中は読めないというか、俺らがまんまと騙されているというか」
「怖すぎます……」
「黙っててすまない」
「いえ、それでは言いづらいのも分かりますから」
彼はこれまでに感じた違和感を教えてくれた。
一度や二度ではないと言う。
それだけに、今回は何としても尻尾を掴みたいと。
例の御影さんが既に動いて下さってて、近々決行に移すと言う。
どうか、彼も御影さんも無事でありますように、と祈るばかり。
「話は変わるんだが、結婚式はどうしたい?」
「へ?急に変わり過ぎですっ!」
「フッ、いいだろ、別に」