Love nest~盲愛~

ドンッという衝撃音と共にバタバタと大勢の足音が聞こえた、次の瞬間。


「動くなっ!!」


ダークグレーのスーツ姿の男性を筆頭に、体躯のいい男が数名、更には警察の制服を着た人が数名、室内に飛び込んで来た。


「検察庁の者だ。西賀 孝之、刑法220条 逮捕・監禁罪、不法に人を逮捕し、又は監禁した者は、3月以上7年以下の懲役に処する。刑法178条2項 準強制わいせつ及び準強制性交等罪、暴行・脅迫によらない場合も、心神喪失・抗拒不能に乗じ、又は心神喪失・抗拒不能にさせて性交等をした場合には、準強制性交等罪に当たる。被害者が酒や薬物等で抵抗できない状態にされている際に課される。刑法176条 強制わいせつ罪、13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、6月以上10年以下の懲役に処する」

「何だよっ、いきなり入って来やがって!」

「まだある、最後まで聞け。刑法177条 強制性交等罪、刑法178条 準強制わいせつ及び準強制性交等罪は刑事訴訟法第235条の改正に伴い、親告がなくとも罰する。未遂であっても刑法180条の未遂罪に該当するぞ。それから、麻薬及び向精神薬取締法違反、麻薬所持につき、現行犯逮捕する。既に前科4犯だし、先程述べた容疑もあるから仮釈放は無理だろうな。署にて検査したら判るだろうが、使用に関しても追加する恐れもあるぞ」


警視庁の刑事をを従え、有無を言わさぬ物言い。

検察庁でも『死神』と言われる凄腕検事である。

裁判所からの令状を突き出し、母親も拘束する。


「不法侵入で訴えるぞ」

「残念だったな。生憎、この土地建物の所有権は既に別の者になってるぞ」

「どういう意味だ!」

「知りたきゃ、署にご同行願おう」


周りを囲まれ、出口も塞がれ、孝之と奈津子は行き場を失った。

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