Love nest~盲愛~
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大学の再入学の手続きも終え、試験日は来月の20日に決まった。
暫くの間は、復習も兼ねて問題集を解く毎日。
日中はすっかり自宅の書庫に籠りきり。
試験が終わったら挙式を兼ねて新婚旅行が待っている。
プランは哲平さんが立ててくれる事になっていて、『余計な心配はせずに勉強をしろ』と言われた。
どこに行くのかも分からないし、どんなドレスなのかも分からない。
採寸はしたけれど、具体的なデザインは未だに見たこともない。
けれど、きっと彼に任せておけば大丈夫。
経営学を中心に金融関連や流通関連に関する書籍も多く彼は熟読したようで、書庫の本棚には難しそうな本が所狭しと並んでいる。
私が好きなコーナーは詩集や小説や童話といった分かりやすい本ばかり。
今井さんが私用に一角を作ってくれたほど。
大学の試験勉強にと、過去の大学受験に出てくるような本を探しに、いつもと違う棚を見ていた、その時。
見慣れぬ水色のカバーのアルバムのようなものを見つけた。
周辺には彼が愛読しているような本ばかりが並んでいるそこに、1冊だけ、毛色の違う本が。
それを手に取って捲った、次の瞬間。
「えっ……」
言葉を失ってしまった。
だって、それは……、私が描いた絵だと思われる。
幼い頃、一人っ子だった私は、よく絵を描いていた。
その絵から妄想を膨らませ、紙芝居のように物語作って。
父親やお手伝いさん、当時の彼によく聞かせていた。
『こういう料理が美味しいの!』『こういうドレスを着たい』だの、『みさきお兄ちゃんはこういうカッコいいお兄さんになる!』と想像を膨らませて描いた記憶がある。
そして、最後の1枚に釘付けになり、心がぎゅっと抓まれた。