君と想い出をもう一度
いつの間に買ったのか、ラルムがリボンをミュウに手渡した。


「えっ、いいんですか!?」

「いい。…結べるか?」

「大丈夫ですっ」


リボンを受け取り、腕を上げて髪を結ぶ。

が、

「…俺がやるぞ」

「だ…大丈夫ですっ」


何度も挑戦してはほどけてしまっているのに譲らない。

唸りながらも必死に髪をまとめようとするが、段々腕が疲れてきた。


すると、シュルリとリボンが手から抜けた。


「遅ぇ。借りんぞ」

「えー…」

ラルムはリボンを奪い器用にミュウの髪を結んだ。


ミュウの持ち前の性格か、大分打ち解けて来ているのが嬉しかった。


「ん。できたぞ」

「ありがとうございます」
「腹減ったか?」

夕食から何も食べずに出てきているのでお腹も空く頃合いだろう。


「ええ、あの…少し」

「その辺の店でも入るか。…んで、聞きたいこととかあるだろ」




楽しそうに歩く二人は────後ろから様子を伺う人影に気がつかなかった。
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