君と想い出をもう一度
やはり首を傾げる二人。

男はもどかしそうに腕をバタバタ振った。


「ああ…分からねぇのか…よそ者なら仕方ねぇが…」

ブツブツと埒のないことを呟いた挙げ句に、やっと振り向いた。


「処刑、だ」

「処刑…ですか」


処刑は司法が申請し王家と議会の承認を得て行われるはずで、ということは…

ラルムはまた腕を組んで考えた。


「法に背いていることになるな、ミュウ」

「そうですねぇ…」


法に背くなどいくら周りから独立した家であっても許されない。

この国の治安を保つための最低限かつ絶対の規則を破るとは、いわゆる破滅を指す。

ラルムからすると見逃せない事例だ。

だがここで正体がバレてしまっては旅の安全──ラルムにはミュウの安全──を確保できなくなってしまう。

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