上司に秘密を握られちゃいました。
「見た目は、本当に美しいですね」
盛り付けは言うことなし。
お正月らしく、金粉まで使われている。
定番の数の子やたつくり、黒豆に昆布巻きはもちろん入っているし、薄切りだけどアワビらしきものも見える。
エビも大振りだ。
「遠慮なく、いただきます」
「はい、どうぞ」
最初に、定番の黒豆に手を伸ばした。
「私、黒豆大好きなんです。これ、すごくおいしい」
ひどく甘すぎるものもあるけれど、これはあっさりしていて食べやすい。
「薄味じゃない?」
真山さんも同じように黒豆を食べ、問いかける。
「うーん。そう言われるとそうかもしれません。若い人は、濃い味の方を好むかも」
と言ったものの、この味も気に入った。
「そうだね。好みの問題かな?」