上司に秘密を握られちゃいました。

どうして、そんなことになってるの?

怒りが沸々と湧いてくる。
こんなやり方、許せない。


「真山さんへのプレゼントだよね」

「うん……。でもまだ家にあるの。取りに行く」


ガトーショコラは冷蔵庫にまだある。
ただ、ラッピングする箱がない。


「藍華、強いね。でも、そういう前向きな藍華、素敵だと思うよ」

「えっ?」


そう言われるとそうかもしれない。
だけど今は、そんな脅しには屈したくないという気持ちの方が大きい。


「うん。私、負けたくない」


こんなことをした人にも、佳乃さんにも。


「強くなったのは、真山さんのおかげかな」

「そうかも」


きっとそう。

佳乃さんが現れたとき、どうしたらいいのかとただ震えるばかりだった。
だけど、真山さんのことを好きだという事実には変わりない。

ここ数日でそれを再確認した私は、確実に成長したと思う。
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