上司に秘密を握られちゃいました。
「やっぱり、誰かにやられたんだね」
「あっ……」
真山さんにうまく誘導されてしまった私は、仕方なくうなずいた。
「ごめん。俺のせいだ。
昨日佳乃に会って、もう二度と来ないでくれと言ってきた」
固唾をのんで彼の言葉に耳を傾ける。
「俺は藍華と付き合っているとはっきり言ったんだ。
それで、藍華が東郷の社員だということも話した」
でも、美晴が聞いたのは受付の人の話だったはず。
「佳乃は昔、東郷の受付にいた。
そのころからの友人が、まだ受付にいる」
それを聞いて、点と点が線でつながった。
「それじゃあ、その人が?」
「おそらくそうだ。噂を流したのも、ケーキを落としたのも」
まさか、佳乃さんが……。
どうしてあんな噂が立ったのか不思議に思っていたけれど、やっと理由がわかった。