上司に秘密を握られちゃいました。

「でも、西里さんきれいな髪してるから、大丈夫よ」


中津さんの励ましで、自信を持てた。

順番待ちをしながら、身にまとった制服をもう一度見つめる。

これが私の原点。
この制服があったから、東郷百貨店に憧れ、こんなに大きな仕事に携わらせてもらい……公孝さんに出会えた。

私が子供の頃憧れたように、今日、ショーを見て受付に立ちたい思ってくれる子供たちもいるかもしれない。


「次、行くわよ」


裏にいる私たちの耳にまで、たくさんの拍手が聞こえてくる。
私は今から……そこに向かう。
自然と気持ちが引き締まった。


「はい」


幕の間から一歩を踏み出すと、会場に人が溢れていて驚いた。
まるで、満員電車の車内の様だった。

それでも、自然と笑顔になれた。
私の携わった企画が、こんなに多くの人たちに見てもらえている。
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