上司に秘密を握られちゃいました。

それからシャワーを浴びると、公孝さんが冷蔵庫にしまっておいたケーキをテーブルに置いた。


「ショー成功のお祝い」

「うれしい」


コーヒーを淹れ、地下で買ってきてくれたケーキを皿に出すと、彼は向かいの席に座った。


「これ、東郷で一番人気。さすがにうまいな」


ついさっきまで私の体を貪った唇が、目の前で動いているのが照れる。


「はい。私も大好きです」


何度か食べたことがあるチョコレートケーキは、濃厚でコクがある。


「ごめん。珍しく早く帰らせてもらえたから、デートでもしようと思ってたんだけど……我慢が利かなかった」


苦笑する公孝さんに首を振る。

こうしていられるだけで幸せ。
それに、あんなに情熱的に抱かれて、イヤなわけがない。
十分満たされている。
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