上司に秘密を握られちゃいました。

私も小さな憧れから始まり、ここまで来た。


「あとは真山が引き継いで頼むな」

「はい。必ず成功させます。それと、私事ですが……」


部長は不思議そうな顔をして、前に立つ公孝さんを見上げる。


「西里さんと婚約しました」

「本当か!」


部長がうれしそうに微笑んでくれる。
それに……。


「ちょっと、聞き捨てならないわね。真山君、なんて?」


難しい顔でパソコンを操っていたはずの中津さんが、私たちのそばまでやってきた。


「その……婚約……」


中津さんは公孝さんの言葉を聞き終わる前に、私に抱きついてきた。


「いつの間に、よ。ムカつくほどお似合いよ」


中津さんがこんなに喜んでくれるとは。


「心配してたんだから。これでなにも言われないわね。
これからは真山君が守るのよ」
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