上司に秘密を握られちゃいました。

もしかして、私が真山さんに付きまとっているという噂が、中津さんの耳にも届いていたのかもしれない。


「はい。もちろんです」


公孝さんは私の姉のような中津さんに、頭が上がらないと言った様子。
そして、いつの間にか公孝さんの隣にやってきた近藤さんが、「アウンの呼吸だと思ってたら、そういうことか」と公孝さんを突っつく。


「まぁね」


これほど照れる公孝さんの姿は、なかなか見られない。


「盛大に祝うぞ。近藤、飲み会企画しろ」

「了解です」


いつもは売上伝票にピリピリしている本部が、ほんの少し和んだ瞬間だった。


「そういえば、これ」


部長が紙袋を私に差し出した。


「なんでしょう?」

「人事から預かってたんだ」


書類にしては大きい。
なんだろうと思って紙袋を覗くと……。
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