上司に秘密を握られちゃいました。

「制服……」

「そう。今着ているものは、クリーニングして人事に返して」

「はい!」


ついに……本物の受付の制服を手にすることができた。


「頑張って。時々覗きに行くよ」

「はい。精一杯頑張ります」


本部に入ってから、自分が携わったことのない部署のことも、少しずつ勉強してきた。

館内図はもちろん頭に入っているけれど、どの商品がどこにあるかと聞かれると、まだ答えられないことも多い。
まだまだこれから勉強が必要だ。

自分のデスクに戻ると、隣の席の公孝さんが紙袋に目をやり微笑む。

コスプレ好きが本物を手にした感激が、公孝さんにわかってしまったかもしれないけれど、もうなにもかもバレているのだから、気にしないでおこう。


「本当にありがとうございました」

「送別会と結婚おめでとう会、日程決まったら真山に知らせるから」

「近藤さん、ありがとうございます」
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