上司に秘密を握られちゃいました。
「そっか。西里さんの受付の制服姿、どこかで見た気がしたんだけど、思い違いかな」
「そうですよ」
ふぅ。なんとか切り抜けた。
これ以上は危険だ。
早く仕事を終わらせてしまおうと再びリボンを結び始めると、真山さんも手を動かし始めた。
「ここの制服は、代々人気があってね」
まだ制服の話なの?
ドキドキしながら相槌を打っていると、彼はとんでもないことを言いだした。
「よければ、紺のワンピース、見てみる?」
「本当ですか!!」
願ってもない提案に、思わず立ち上がってしまった。
落ち着け、私。
「すみません……。東郷百貨店の制服は、子供の頃の憧れなもので」
本当は、今もだけど。
恥ずかしくなって視線をそらしながら椅子に座り直すと、真山さんがクスッと笑った。