君をひたすら傷つけて
 慎哉さんは私がそういうとまた穏やかに微笑んだ。そして、何も言わずにコーヒーに口をつける。飲みなれた仕草に私も安心する。買ったものが可愛かったとか、ベビーベッドをどこに置くかなどの話をしながら、時間を過ごしていると、トレーの上のサンドイッチは全てお腹の中に入ってしまった。

「この後、どこに行くの?」

「少しドライブして、夕食は、前に行った和食にするつもりだよ。で、夜はホテルに泊まる」

「え?ホテル?なんで??」

「今日入籍したばかりだし、結婚式もまだ先だろ。だけど、雅と始める最初の日はスイートとまではいかないけど、ホテルでゆったりとした気分を味わうのもいいと思う。それに少しドライブで遠出するつもりだから、ずっと、車に乗るのも疲れるだろうから、一泊してからゆっくりしてから帰ろうと思う。どう??嫌ならやめるけど」

「仕事はどうするの?」

「俺の仕事は昼からだよ。雅の方はリズさんに了承して貰っているから、午後出勤でいいって」

 まさか、リズまで話がついているとは思わなかった。今日入籍するとは言っていて、一日の休みは貰っている。でも、明日のことまではリズは何も言ってなかった。

「何で??」

「妊娠しているから、無理はさせられないし、でも、新婚旅行くらいは行きたいと思って。子どもが生まれて、少し落ち着いたら、三人で新婚旅行に行くとしても、入籍した日くらい二人でゆっくりしたいと思って」

「最初からそのつもりだったの?」
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