君をひたすら傷つけて
一年という年月の流れは早い。
大学に入学して色々なことがあったとは思うけど、殆ど記憶がない。大学と家との往復。一か月に一度、義哉のお墓に行き、たまにお兄ちゃんに会うだけが私の過ごしてきた一年だった。
高校の友達も大学で新しい生活を始めていて、私はというと取り残された感じがする。私も最初は義哉が望んでいたように、大学生活を有意義なものにするつもりだった。でも、心を義哉に奪われたままの私には真っ直ぐ歩くだけが精一杯で…。思ったようにならずに難しいと思う。
入学式に貰ったパンフレットを見て、いくつかのサークルにも見学に行ったけど、どこに行っても『何か違う』とだけしか思わなかった。活動も何回か体験に行ってみたけど、自分の中で気持ちが定まらず、結局はどこにも入らなかった。
自分が思い描いていた楽しく輝くような大学生活とはかけ離れているけど、自分から前に踏み出すことの出来ないから仕方ない。
家から駅までの道に義哉のいた病院がある。それも一年前と何も変わらない。緑の木々に囲まれた真っ白な病院は何も変わらないのにそこに義哉は居ない。居ないと分かっているのに、必ず一度足を止めてしまう。義哉の病室のあった棟を見つめると涙が出そうになる。
そしていつも思うのは…『会いたい』ということだけ。
頬を撫でる風が優しく暖かい空気を届ける。肌を刺すような冷たい空気を感じていた冬もいつしか終わり、また、花の咲く春が巡ってきていた。それでも私の心は凍っている。温もる気配はない。
何度会いたいと思っても会えない。
分かっているのに私は心の中で義哉を求めていた。
大学に入学して色々なことがあったとは思うけど、殆ど記憶がない。大学と家との往復。一か月に一度、義哉のお墓に行き、たまにお兄ちゃんに会うだけが私の過ごしてきた一年だった。
高校の友達も大学で新しい生活を始めていて、私はというと取り残された感じがする。私も最初は義哉が望んでいたように、大学生活を有意義なものにするつもりだった。でも、心を義哉に奪われたままの私には真っ直ぐ歩くだけが精一杯で…。思ったようにならずに難しいと思う。
入学式に貰ったパンフレットを見て、いくつかのサークルにも見学に行ったけど、どこに行っても『何か違う』とだけしか思わなかった。活動も何回か体験に行ってみたけど、自分の中で気持ちが定まらず、結局はどこにも入らなかった。
自分が思い描いていた楽しく輝くような大学生活とはかけ離れているけど、自分から前に踏み出すことの出来ないから仕方ない。
家から駅までの道に義哉のいた病院がある。それも一年前と何も変わらない。緑の木々に囲まれた真っ白な病院は何も変わらないのにそこに義哉は居ない。居ないと分かっているのに、必ず一度足を止めてしまう。義哉の病室のあった棟を見つめると涙が出そうになる。
そしていつも思うのは…『会いたい』ということだけ。
頬を撫でる風が優しく暖かい空気を届ける。肌を刺すような冷たい空気を感じていた冬もいつしか終わり、また、花の咲く春が巡ってきていた。それでも私の心は凍っている。温もる気配はない。
何度会いたいと思っても会えない。
分かっているのに私は心の中で義哉を求めていた。