君をひたすら傷つけて
 教室まで書類を運んで貰って私は自分の席に戻ったけど、高取くんは同じように自分の席に戻ったが、またすぐに教室を出て行ってしまった。教室に用事があるという優しい嘘に私はドキドキしてしまった。

 
 センターが終わったら一緒に出掛けるという約束をして二日後の事だった。いつものようにさやかと一緒にお弁当を食べていた。二月に入ると高校は自由登校になり、そうなるとさやかとこんな風に一緒にお弁当を食べることはなくなるんだなって思う。

 さやかは離れたところで男の子たちと一緒にお弁当を食べている高取くんをチラッと見てから、私の方を向いた。そしてニッコリと笑う。


「雅は最近、高取くんと仲がいいよね」

「そう?普通だと思うけど」


「ならいいよね。私、高取くんが好きかも。告白しても応援してくれる?もう少しで自由登校でしょ。その前に告白したいなって」


 さやかの言葉は衝撃だった。さやかが高取くんと話しているのをそんなに見たことないし、恋愛に興味を持ってなかったように見えるさやかが高取くんを恋愛対象として見てる。


 恋愛対象。恋…。好き?

 どうしようと思った。

< 53 / 1,105 >

この作品をシェア

pagetop