君をひたすら傷つけて
「橘聖ってどんな人なの?」
「有言実行で、自分の思った通りに動く男よ。でも、私に言わせると世界一馬鹿な男かな」
「馬鹿な男って……リズの知り合い?」
「昔のね。さ。ちょっとドレッサーの前に座って。明日、慌てないでいいように髪型だけ決めようか」
リズはドレッサーの前に座った私の肩に汚れないように、ケープを掛けると髪に指を通した。器用にいくつかの髪型をしては、解いて、何度か立ち上がって、目の前で回らされて…。かなりの時間が経って決まったのはアシンメトリーのアップスタイルだった。
「顔の近くはヘアアイロンで巻くとして、化粧は…。やっぱり少しだけ色味は強い方にしようかな。雅。イメージは沸いたから、もう、脱いでいいよ」
「ありがとう。リズ。着替えたら一度部屋に帰って荷物の整理をしてくる」
「そうね、明日は早いから今日のうちに出来ることはしておいた方がいいわ。明日から強行スケジュールになることは分かっているから」
「明日も心配だけど、私は今日の顔合わせの方が心配。篠崎さんと橘さんと一緒に食事なんか緊張して可笑しくなりそう。お兄ちゃんとリズがいるからまだいいけど」
「篠崎海は思ったよりも気さくそうだし、橘聖は撮影以外ではいい男だと思うわ。でも、撮影のことを考えるといくらワインを飲んでも酔えない」
リズがそこまで言う橘さんのことが怖くなる。でも、数時間後にはレストランで一緒に食事。大丈夫なのかと心配になった。
「有言実行で、自分の思った通りに動く男よ。でも、私に言わせると世界一馬鹿な男かな」
「馬鹿な男って……リズの知り合い?」
「昔のね。さ。ちょっとドレッサーの前に座って。明日、慌てないでいいように髪型だけ決めようか」
リズはドレッサーの前に座った私の肩に汚れないように、ケープを掛けると髪に指を通した。器用にいくつかの髪型をしては、解いて、何度か立ち上がって、目の前で回らされて…。かなりの時間が経って決まったのはアシンメトリーのアップスタイルだった。
「顔の近くはヘアアイロンで巻くとして、化粧は…。やっぱり少しだけ色味は強い方にしようかな。雅。イメージは沸いたから、もう、脱いでいいよ」
「ありがとう。リズ。着替えたら一度部屋に帰って荷物の整理をしてくる」
「そうね、明日は早いから今日のうちに出来ることはしておいた方がいいわ。明日から強行スケジュールになることは分かっているから」
「明日も心配だけど、私は今日の顔合わせの方が心配。篠崎さんと橘さんと一緒に食事なんか緊張して可笑しくなりそう。お兄ちゃんとリズがいるからまだいいけど」
「篠崎海は思ったよりも気さくそうだし、橘聖は撮影以外ではいい男だと思うわ。でも、撮影のことを考えるといくらワインを飲んでも酔えない」
リズがそこまで言う橘さんのことが怖くなる。でも、数時間後にはレストランで一緒に食事。大丈夫なのかと心配になった。